「恭平君!恭平君!」

悲痛な叫び声をあげる美晴の目の前で、床に倒れ、猟銃を取り落とす恭平。

目の前が明滅し、全身を針で嬲られるような激痛が絶え間なく襲う。

その痛みにもがきながら、思う。

自分達は…人間は、進化の頂点に立っていると驕っているだけに過ぎないのかもしれない。

真に優れているのは人間ではない。

選ばれし民は、人間ではない。

真に選ばれた存在はこの醜悪な、死の名を冠した蜂なのかもしれない…。