加えて美晴自身も愛らしい顔立ち、柔らかそうな栗色の髪、笑うと覗く八重歯、白く美しい肌、スラリと伸びた健康的な美脚と、男ならば誰もが振り返るような女性だった。

恭平が彼女にばかり贔屓した訳ではない。

美晴もまた、それほど自己主張の強い性格ではない。

だが、男ならば誰だって美晴のような女性を好むだろう。

何もしないうちから、勝手に葵は負けた気になっていた。

せめて…せめて美晴じゃなければ。

彼女ほどの飛び抜けた美人がいなければ、仲良しグループの中の女性陣は外見は横一線だ。

まだ葵にも分があっただろうに…。