やがて、言葉少なになる二人。

視線が何度も交錯し、そのうち見つめ合ったまま、互い瞳を反らさなくなる。

向き合ったまま、二人の手が重なる。

そのまま、引き寄せられるように。

寄り添った二人は、それが極自然な事のように。

…唇を重ねた。

葵が見ているとも知らずに。