絶対にみちゃダメ!

「あんた達、ちょっと失礼だよ。あたしをそんなモノみたいに扱ってさ。あたしの気持ちは、どうなるのよ……」

 ずっと胸の中に閉じ込めていた本音をこぼしてしまった。

 一度蓋が緩んでしまったらもう最後。

 本音と一緒に涙があふれてくる。


 だって、あたしの本当の気持ちは……。



「小町、泣かないで」

 頬に伝った涙を、雅が慌てたように指で拭ってくれる。

 あたしはその手を振り払った。

 今触れられたら、その手にすがって泣いてしまいそうだった。




「あたしはこの学校をなんとしてでも卒業したいの。だから、邪魔しないでよ……」

 雅も虎も情熱的でストレートすぎる。

 二人の表現の仕方は全然違うんだけど、どうしてって尋ねたいぐらいまっすぐぶつかってくる。

 まっすぐ来られたら、どんな風に押し返したらいいか分からない。




 特に雅の素直すぎる言葉は、あたしの心を揺さぶる。

 多分、雅自身、自分が何を言っているか分かってない。

 女の子に、そんな台詞ばっかり言うのは反則だよ。



 お兄ちゃん、どうしよう。

 あたし……どうやってこれから頑張っていけばいい?

 まだ編入して一ヶ月も経っていないのにくじけそうだよ。