絶対にみちゃダメ!

 ずるん、とドレスの布地が下着ごと引きおろされた。

 雅が胸に唇を寄せる感触がして、あたしの体はビクンと勝手に跳ねた。


 まずい!



「雅、男の子ってばれたら学院追放だよ?」

 必死に考えて、あたしは止めを刺した。



 どうやら有効打だったみたいで、雅は顔を上げた。

 雅の弱点、見破ったり!



 至近距離で茶色の瞳が見つめてくる。

 ちょっと悲しそうに揺れて見えた。

「小町が虎になんか触らせるのがいけないんだ。小町は俺のモノなのに」

 
 っかーっ!

 何を言い出すのやら。



 どいつもこいつも、なんで人の都合を考えないんだろうか。

 だれか、二人の脳みそをこじ開けて、違った配線を正しく直してくれないかな。

 天下の東雲グループならそういう超優秀な人材が一人ぐらい居るでしょう!



「雅のでも虎のでもない!あたしはあたしのモノだって!」

「ごめん、間違えた。……小町は俺のモノになる予定なのに」

「言い直してもダメ!」

 馬鹿正直に訂正した雅に、怒鳴りつけた。

 頭が痛い……胃も痛い……。