絶対にみちゃダメ!

 覆いかぶさってくるはだけた胸はまっ平らだった。

 さっき抱き締められたときに感じた違和感はコレだ。

 女の子ならあるはずの膨らんだ胸がないんだ。


「小町」

 名前を呼んでくる声は、完璧男のものだった。

「痛い?」

 優しくたずねられたけど、それどころじゃない。




 シャレにならないぐらい痛い。

 どうにかなっちゃいそうだ。



 ねえ、何してるの?

 アンタ何者?

 これってすっごく変じゃない?




 自己主張したくても、身体は動けないように固定されているし、口はふさがれているし。



 あたしは激しく頭を縦に振った。


 とにかくやめてよ、今すぐに!



 あたしを見下ろし、雅は青い瞳を細めて微笑んだ。

 うっとりとしたような夢見心地みたいな、不思議な表情をしている。

「そっか。でも、俺、我慢できない」

 声ばかりは優しいのに、情け容赦ない言葉。

 痛烈な衝撃があたしを再び襲った。