絶対にみちゃダメ!

 なんか毎日贅沢ばかりしていたら、今までの生活を忘れちゃいそう。

 あたしの心配そうな声に、雅はクスリと笑った。

「好きなものが食べたくなったら、キッチンがあるから自分で作ってもいいのよ」

 よかった。これでちょっと安心だ。

 毎日こんな贅沢そうなものばっかり食べていたら、味覚がおかしくなりそうだよ。

 カップラーメンとか食べても平気そうだよね。



 ……部屋でこっそりなら。




 あたしがニヤニヤしていると、

「小町って本当に面白いわね」

 雅がまた優雅な笑みを口元に浮かべた。





 あたし達が食事を終える頃に、他の人たちがぞろぞろやってきた。

 皆それなりの格好をしている。

 こんなラフな格好はあたしぐらいだ。

 ま、気にしない気にしない。

 あたしは軽く挨拶を交わしながら、食堂から出た。




 そして、雅と並んで今日から自分のものになる部屋に戻る。

 雅はベッドで読書を始めた。

 あたしも横になって、持ってきたヘッドフォンで音楽を聴き始めた。

 何もやることがないんだもん。

 本とか暇つぶしの道具がいるかもしれない。