午前零時
一匹の黒猫が鳴いた。
空にはまんまるの月が浮かんでいた。
月明かりに照らされた森の中では、一人の少女が泣いていた。
彼女は散々むせび泣いた後、パタリと死んだ。
死因は、窒息死だった。
翌日の昼間のニュースで、アナウンサーはこう報じた。
「……首筋には、ロープで締められたような痕がくっきりと残されていた……」



すべての始まりは、ここからだったのかもしれない。