―ガタン…ガッタン…ガタッ

「はぁ…よかった、間に合った……」

間一髪…後1分遅かったら遅刻してたよー…

―さわさわ…っ

…え?

―さわさわ…

なんか…お尻に違和感が……
 や、でも満員だし…
痴漢なわけないかっ!!

―さわさわ……スルッ

……は!?

「ちょっとやめ、んぐっ!?」

何こいつっ、口塞ぎやがったっ!!

「んーっ!!んー!んー!!!」

叫びたいのに叫べない…!
 隣のおじさんは新聞読んでて気付いてないしっ…痴漢の手がパンツの中入ってきてるしっ…

絶体絶命!!
そう思った時だった。

「…おっさん、この手、何してんのかなっ?」