私はこの火の国の一人娘にして次期王女になる現在の姫。サクヤ、一番嫌いなもの……それは

人間。

どんな虫よりどんな汚いものより

この世で一番人間が嫌い。

「あ、あのサクヤ様」


あと、なんでかわからないけど、女の子達は私を様付け、男の子達は私を姫、何が違うのかよくわかんないけどそう呼ばれる。


「何かな?えっとー仲園企業の娘さん?」

関わりたくない……でも大事な取引先だし愛想良くしとかないと……

「も、もしよろしければ、新しく仲園ホテルが出来ましたので今度お泊りに来てくださいませんか?」


……。正直そういう人目につくとこは嫌だ……まぁどうにかしよう。

「ええ、わかりましたわ、またお伺い致しますわね」

「あ、ありがとうございます//」

「ええ」

なんで……女の子ばかり来るのかしら。男の子がきて欲しいってわけじゃないけど、なんで皆よってくるんだ?

ただ向かってくる敵と戦っているだけなのに。

「お嬢様、お迎えに上がりました」

「あっ、龍夜さん、ありがとう」

「では、皆様失礼いたします」


龍夜さんは私の専属執事。龍夜さんとお母様、お父様は小さい頃から一緒にいるから大丈夫なんだけど