『ここ分かるかー?』 『分かりませーん。』 そんな声が飛び交う教室で。 『こらー櫻野!寝るなー!』 「………ふぁ〜い。」 私、櫻野 雅(サクラノ ミヤビ)は、眠気に負けていました。 今年で高校生2年目。 つまり高2の17歳。 ギャルでもなく、地味ーズでもない、至ってフツーの女子高生。 そんな私のいるクラスは 只今、4時限目の数学の時間。 空腹に耐えられず、3時限目の体育の疲れもあり、机に伏せていたら眠気が…………。 「ふわぁ……」 欠伸も止まらない。