ある日の放課後。








いつものようにあの木に向かっていた








後ろから、聞き覚えのある声がする







反射的に振り向くと彼がいる。






絵になる笑顔…






見惚れていると、彼が私に気づき笑顔を向けてくれた。






顔が真っ赤になる。恥ずかしい。なのに、嬉しい。






1人近づいて来る彼





「またあの木見に行くの?」







いきなりだったから声を出せず、頷く私










沈黙しながら、向った。






だけど、彼の姿が見えなくなったのに気付かず歩き続ける。








後ろの方から、横を歩いてるはずの彼の声がする






「俺さ…」





歩くのをやめ、振り向くと、彼は続けた








「結衣は俺のこと“クラスの奴”としか見てないかもしれないけど、俺は1人の女として
見てた…だから、付き合ってくれないかな?」












思いもしない言葉…





頭が真っ白になる。







声にならない言葉で涙が溢れて来そうな声で




「私もずっと、、入学式の時から、、好きだったよ…泣」











涙で彼が見えないくらい、、






声にならない言葉で伝えた言葉。










繋がった気持ち…








「な、泣くなよ!結衣…あっ!俺のこと‘翔’って呼んでね。」






意地悪な笑顔でそう言った‘翔’に思いっきり抱きついた。












また、新たな優しい空間が生まれた…