一見、そこらへんで売ってそうな普通のビデオテープ。

早速遼の部屋でそのビデオを再生した…


─ザー─ザー──


…が、映るのはただの砂嵐。


「…なんか怖いねんけど」

「だぁーいじょうぶやって!俺ホラー好きやし♪」
と言いながら遼はビデオを巻き戻ししだした。

そっか…
前回借りた人が巻き戻しし忘れただけかも。


ところが巻き戻ししても巻き戻ししても全く止まる気配が無い…

「壊れてんのかな」
なんて言いながら巻き戻しの途中で再生した途端、部屋全体が眩しい光に包まれた。


「うわっ眩しい…」

「一体なんなんや…?」


………

……………

恐る恐る目を開けてみると窓の外が明るい。
さっき日が暮れたばかりなのに…


「朱音っ!ちょ…来て!!」

遼に呼ばれて窓の外を見に行き………うちは言葉を失った。