違わない...と思うケド。

何で、分かるの?




「編集さんって、いい性格してるよね」




この男は、何故か私の名を呼ばない。


昨年の初夏から“編集さん”



別に呼んで欲しいとか、厚かましいことは考えていないけど。



呼んで欲しくないけど。


こんな奴に名を呼ばれたら、鳥肌が立つに違い無いんだけど。



気になって仕方が無い時がある。



たとえば、過去の担当者が女の人で、その人を名前で呼んで話をしている時とか。



毎回、疑問に思うんだけれど、口には出せないでいる。




「編集さん、次のジャンル」



「ご自分でたまには決めてください!!」



「ケーチ」




ケチじゃないわよ、ケチじゃ。


書くのは、紛れも無くあんたでしょう!?



人気作家の100人に100人が、変わっているとは思わないし、言わないけれど。



確実にこの作家は、変わっている。




「じゃあ、編集さん」



「はい?」