何だか、もう戻れない気がした。
人気小説家と編集者。
その関係にはもう、戻れない。
「お前くらいだよ」
「........」
「俺に媚を売ってこない、女編集者」
歯を食いしばって、私の首筋に顔を埋める。
声を出す前に、思いっきり首筋を吸われた。
「嫌ッ、先生止めてください!!」
「お互い休みだって言ってんのに、何ノコノコと男の家上がってんだよ」
「...それは、先生だから」
「ふーん、じゃあ、どんな噂がたってる輩でも、担当してる人間ならイイわけだ」
確かに、彼の女関係でイイ噂なんか聞いたこと無い。
でも、私には関係無いと思ってた。
関係なんかあるもんか、って思ってた。
業界一のイケメン作家に、自分はその対象になるはずなんか無いのだから。
「せ、んせい?
ご冗談ですよね?」
「........」
「モデル欲しいって言ってましたね、もしかしてソレですか?」

