女として負けるなんて、絶対にダメ。
それにこんなチャライ男は、私の好みじゃない。
「俺さ、今度官能小説でも書こうかな」
「はい?」
「新たな挑戦ってことでさ」
なんでワザワザ、官能小説なのよ。
もうちょっと
“新たな挑戦”の枠はあるでしょうに。
それに官能小説となると、私も専門外になる。
勉強し直すにしても、ジャンルがジャンルだし...
「それに官能系は、モデルが必要だと聞きます」
「うん」
「誰にするんですか?
あぁー心配要らなさそうですね、なんせ先生ですし」
彼は珈琲を飲み干すと、テーブルの上にマグカップを置く。
そしてジッと私を見つめたまま、微動だに動かない。
私は不可解な行動に理解が出来ず、ソファーから立ち上がって、先生の前に立つ。
「先生?」
「.........」
「先せ....キャッ!!」

