「私いらないっ。」 ぷいっとお店から踵を返す。 「私、急いで帰らなきゃいけなかったから、もー帰る!」 「は?おい、みぃ―――」 後ろから呼びとめる声が聞こえたけど、私はぱっと駆けだし人ごみに紛れた。 ふんっだ。 やっぱりぉ兄ちゃんなんて大っきらいだぁ~。