私を薄く眇めた目で見下ろしていたヤンキーは不意ににやっと笑った。
「おい、亜夢。トモダチは選べよぉ~?」
な・ん・だ・と!?
そんなコト言われてシオラシク泣くアタシじゃない。
ヤンキーの前に出てふふんと鼻を鳴らした。
「そーだよねっ。トモダチは選べるもんね?ぉ兄ちゃんじゃ選べないケド!!どんなに性格悪くて嫌なヤツでもぉ兄ちゃんは選べないケド!?」
大事なことなので二度言ってみる。
がしっと大きな手で頭を掴まれた。
「マヂで俺に言い返すとか、イイ根性してんじゃん、チビネコ。」
「いたたぁ~っ!!放せーっ!」
「まぁ、自分の力量考えてモノ言うんだなっ・・・ってぇ!」
ばりっと音をさせてぉ兄ちゃんの手を引っ掻いてやった。