深くて長くて
何度も角度を変えて重ねられるキス
息、
デキナイッッ
「ふ…ぁ…ぉ、兄ちゃ……」
ジタバタもがいてみても許してもらえなくて、唇が離れた時には瀕死の重症。
ぐったりした私の顔を両手で挟んで捕えたまま、鼻先でぉ兄ちゃんは笑った。
「俺の首輪つけたんだ……いつまでも気ままな野良でいられると思うなよ子猫。これからは手加減なく狩りにいくからな。」
……ど、
どーいう意味!?
唖然としている間にぉ兄ちゃんはべりっと私の手からガムテを取って
「ほら、行くぞ。」
バイクを走らせだしたので、聞くに聞けなかった。
でも、『狩り』の内容を嫌でも知るのはそう遠い話じゃなかった。


