遊さんとどっちが鈍感かと言い合いながらベンチに戻ってくると、残った二人がベンチに並んで話をしていた。
その光景にチクリと胸が痛む。
兄妹だって分かってても、二人はとてもお似合いで。
「ただいま~。何の話してんのー?」
二人に声をかけるのを戸惑う私を余所に、遊さんは相変わらず呑気に声をかけた。
さすが、鈍感遊さん!
…などと
ちょっと内心で嫌味混じりの感心したりして。
「おー、ごくろー。いやなに亜夢の誕パの話。」
「たんじょーび?」
「そうなのん。いつものみんなが集まってお祝いしてくれるんだぁ。タノシミ。」
ウキウキとそう言ったあむちゃん。
「勿論、にゃんこちゃんも来てくれるよね?」
「あ、ぅん…!」