教室には、私たち2人だけ。 毎週金曜日に、私たちは一緒に勉強をする。 わからないところを教え合ったりする。 最初は目の前で勉強を教えてくれてた千広くんだけど、1ヶ月後の今、隣で教えてくれている。 なんでもこっちの方が身を乗り出さなくてすむから、教えるとき楽だとか。 私たちの後ろには、お互いの教科書やノートが無造作に積み重ねられている。 「なぁ花音。ここはなんでこうなるの?」 「えっと、確かこの教科書に..」 そう言いながら後ろの教科書から探していると、