私と君の心的距離。


空き教室に、女の子と2人きりでいた。

私が、千広に嫌いと言われた、あの空き教室に。

バレンタインデーに女の子から呼び出しなんて、用件は1つしかない。

「あのっ..これ、受け取ってほしいのっ。」

よく見てみると、女の子はクラスで一番かわいいと言われてる子だった。

きっと、本命なんだろうな。

なんとなく、そう思った。

千広は意地悪だけど優しいし、かっこいいからモテるみたいだし。

「悪いけど、受け取れないから。」

冷たい声が、空き教室に発された。

「ぇ、どうして?」

「チョコ嫌いだから。」

「っ..」

あー..女の子泣きそうになってる。

もう少し優しく断ればいいのに。

確かに千広はチョコが嫌いらしい。

前にそう言っていた。

というか、甘いもの全般が苦手らしい。

でもプレーンのクッキーは食べれるから、それを作ったのだけれど。