「これは……?」

衣通姫が重箱から顔を上げたらもうそこにイリアの姿はなく。

「開けてみな」

寒緋に促されて重箱を開ければ、月見の会で振る舞われていた料理がぎっしりと。

「もしかして、お初さんが言っていた料理の心当たりって」

「ネコミミメイドだったわけか」

二人の間に猫耳繋がり?と疑問が浮かんだものの口に出されることはなく月見の会は終了を告げた。