「そろそろ……わたしたち、行くね」 「御衣黄にも許可を取らないといけないのですわ」 思う存分イチャイチャした二人が笑顔で手を振っている。 「またあとで。……咲耶姫、ちゃんと役割を果たせよ」 「大丈夫。……きっと、大丈夫」 薄く、薄く咲耶姫は笑って言った。 幸せそうだった。 最後に大きく手を振って二人はさくらの園へ帰っていった。 「さて」 仕事をしなくては。