「永遠の……17歳」
「ええ。進級をせず、奥方が天神学園の教師である限りは二年生のまま。卒業できませんわ」
「みんな、卒業……しちゃうんだね」
「仕方ないですわ。ずっと送り出す側」
「ふぅ……子どもたちは?」
「最初は眷属からの報告ですわね」
夕城邸の庭にこっそりと植えてきた二人の眷属。
そこから子どもたちの成長を見守る予定だ。
「定期的に夕城邸へ様子を見に行きましょう」
「双子ちゃん……可愛い」
「目的を忘れずに」
「わかってる」
密やかに、秘める気持ちは同じ。
すくすくと元気に育ってくれればそれでいい。
月夜、二人は重箱を運びながら子どもたちの未来に想いを馳せた。