暁の心に共鳴するように背中に集中していた光が更に輝きを増していく。

「大切なものって何だよ?」

その輝きはどんどん大きくなり、やがて俺と龍也を包み込むほどに広がっていった。

「響だよ。それから龍也。」

暁の言葉に後押しされたように龍也が暁の両手を取った。



刹那――



暁から目も眩むような光が放たれ俺達を包み込んだ。

物凄い衝撃に意識が遠のいていく中、最後に見た光景は

暁の背に現れた白銀に輝く天使の羽が俺達を抱きしめるところだった。