まるで母さんが微笑んだ時のように優しく、抱きしめられた時のように温かい光。


裏切られても尚、求めたいと願ってしまうその女性(ひと)を光の中に求めている自分はなんて女々しいんだろう。

いっそ憎んでしまえたらどんなに楽になれるんだろうか。

全ての記憶を無かった事に出来たらどんなに幸せなんだろうか。

どうして母さんは急にいなくなった?

どうして父さんは諦めたんだ?

愛し合っていても裏切る事が出来るなら俺は愛なんて信じない。

傷つくくらいなら二度と誰も信じるものか。


たとえ目の前の光が温かくても、高端がどんなに良い奴でも、俺は二度と信じた人に裏切られるのは嫌なんだ。