佐々木を誘い始めてそろそろ１週間になろうとしているが、あいつは一向に心を開く様子は無い。

それでも暁は諦める事無く何度も声を掛けて無理矢理連れ出している。

ほんっとうに佐々木が気になってしょうがないんだな。暁のヤツ。でも…なんだってあんなに必死になるんだろう？

ここ数日の目標となった『佐々木君と一緒に帰ろう作戦』の為に、帰り支度をしている佐々木にイソイソと声を掛けている暁をぼんやり見ながら今日のバスケのゲームの事を思い出していた。

「佐々木君、今日のシュートも凄かったね？
あそこでよくパスを回さないで逃げ切ったと思うよ。」

暁も同じ事を考えていたらしく興奮した様子で瞳を輝かせて話し掛けている。

あいつの瞳キラキラパワーは強力だからなぁ。

グッと引き寄せられて嫌とはいえなくなる圧倒的な力を持っている。