暁は俺を一番の親友だと言ってくれる。

『親友』…なんて温かくてくすぐったい響きなんだろう。

俺を認めて、自分の容姿を恥じる事無く見つめる事を教えてくれた暁に俺は言葉では言い表せないくらいくらい感謝している。

暁が助けを必要とするときはいつだって真っ先に飛んで行って助けてやろうと決めてるんだ。

そんな暁が最近熱心に声を掛けているのが佐々木 龍也だ。

入学してすぐに暫く休んでいた佐々木は身体が弱いのかもしれない。学校へ出てきてもいつも本を読んだり勉強をしたりしている。

休み時間にまで勉強だぜ?信じられねぇ。


いかにも構うなってオーラがでているのに暁はどうしても佐々木が気になるらしく、しつこく…というより、拉致だな、あれは。

俺に手伝わせて、佐々木の両腕を二人でガッチリと捕まえてグラウンドや体育館へと無理矢理連れて行くんだ。

端から見たら身体の弱い優等生を二人で苛めているようにも見えるんじゃないか?