佐々木君は相変わらず愛想が無い。

ついでに言うなら僕の事をうざったく思っているみたいだ。

まあ、そりゃそうだろうね。

あれだけ人を避けるように無視して自分の殻に閉じこもっている佐々木君を無理矢理引っ張って、昼休みに校庭に誘い出してサッカーをさせたり、バスケをさせたり…。

でもさ、勿体無いんだよ。

だって、佐々木くんって勉強もずば抜けてできるけど、スポーツだってすごく出来るんだ。

佐々木君はすごく頭がいい。

たぶんもう1年生の授業なんて受けなくてもいいんだと思う。

だって休み時間にいつも読んでいる本は5~6年生が読むような漢字のものだし、昼休みに参考書で勉強しているのを見てももう2年生用だ。

まだ1年の夏休み前なのに、ここまで勉強が進んでいるなんて、正直言って僕は驚いてしまった。