真っ白な世界に俺は漂っていた。

どのくらいの時間そこにいたのか分からない。

気がつけば俺はそこにいて金色の羽で出来たベッドに眠っていた。

ゆっくりと記憶を手繰ると微かに誰かが微笑むイメージが脳裏を過ぎる。

それが母さんだった人だと言う事はぼんやりと覚えていた。

だが、その姿はピントがボケたファインダーを通して見ているようで、どうしてもはっきりと見ることが出来ない。

何かを伝えるように口を動かしているのを感じるのにどうしてもその声は聞こえない。