気だるい感覚に身を任せて俺は、そのまま再び眠りに落ちていく自分を感じていた。

だけど、二度とあの光の空間に戻る事はなく、俺は柔らかな陽射しが窓から差し込む空間にいる夢を見た。

そこにいたのは…

陽だまりで編物をしながら、紅茶を楽しむ長い金髪を揺らす女性の姿だった。

その人はゆっくりと振り返り俺をフワリと抱きしめる。

花が舞うような紅茶の香りが俺を包んで心を解くように和んでいく。

窓から差し込む太陽の反射が眩しくて顔は見えないが、俺を見つめる瞳がとても優しい事を感じた。

この人が俺の母さんなんだろうか