教室には俺を含め六人がいる。

郁奈、良樹、真、雪そして、先生だ。

「はぁ…」

先生のため息が聞こえる。

そして俺をチラ見。
さっきからずっとこんな調子だ。

先生は机にもたれかかり、頬杖をして一言。

「はぁ…」

そして、俺をチラ見。

「ど、どうしたんデスカ」

耐えきれなくなって思わず聞く。

雪があちゃーという顔をする。良樹がやっちまったという顔をする。

え?

先生は顔を、目を輝かせ始めた。

「よくぞ聞いてくれましたっ!筒路くんっ」


「え…あ。」

「じつわぁー先生の大事な大事な鍵をなくしちゃったの!……神社で」

「うわ、すごく嫌な予感」

雪が言う。

先生は手を大きく天に向かってビシィッとのばす。

「今日は一緒に探してくれるかな!?」