「それじゃぁ、私も帰りますね。またね、筒路くん」 郁奈が駆け出す。 俺は郁奈が見えなくなったのを確認してから階段へと行こうとした。 ポケットの重みに気づくまでは。 「まさか…」 案の定そこには時計があった。 「じゃぁ、もしかして…」 これから最悪の事態が起こる。 真が、死ぬ。