な、なんて事を馬鹿正直に!?
ってか、後でなんか言われるのは私もですから…
「詩織が声抑えてなかったのが悪い」
ほら!!!
「ゴメンね、詩織ちゃん」
「いえ、私が悪いんで…」
いや、私も悪くないし!!
元はと言えば、慧がいやらしい事をしてきて…
声抑えられなくなった私も悪かったケド、紗智子さんが入って来て、恥ずかしさのあまり私は慧にビンタ。
それで今は、そんな感じの嫌な雰囲気。
「詩織のあんな声聞いた時点で、察しろよ」
「与一郎さんが早く呼べって言うんだもん」
「おい、俺のせいかよ!!」
「与一郎さん酷い!さっきは私をかばってたのに!!」
三人の会話には入れないけれど、自然に笑顔が零れた。
慧は頬をさすってるし、与一郎さんと紗智子さんは少しもめてるし…
とてもイイとは言えない状態だけど、心から良かったと思えた。
「詩織?どーした?」
嬉しいの。
こんな人達と、家族になれるなんて。

