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「ぐッははははははは!!」
目の前に座るのは、目の辺りが慧にソックリな人。
あっ、慧が似たのか。
「詩織ちゃんもやるねぇ!」
想像よりも、遥かに柔らかい人だ。
こういう昔ながらの酒工場の人だから、もっと頑固な人を想像していた。
20歳の嫁が出来たのも、なんだか納得出来る。
「よ、与一郎さん…もう止めといてあげて」
「そうだな、後で紗智子が何て言われるか分からんしな」
「もう散々言われました」
畳の部屋。
大きなテーブルを挟んで会話する私たち。
正座する私の横には、右頬を手形に赤くして、不機嫌そうに胡坐をかく一人の男。
「さ、慧?氷いる?」
「いらね」
紗智子さんも困ったように、苦笑いを浮かべていた。
「私の紗智子に当たらないでくれよ?
元をたどれば、お前が勝手に盛ってたのに問題がある」
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