それに私は、人様とは少し変わった人生を送ってきた。
それが自分の、大きな大きなコンプレックスなのかも知れない。
「ゴメン慧…一回外の空気吸ってくる」
「…………………」
慧のそばを、静かに通り過ぎる。
そんなことを、慧がさせてくれるハズが無いのに。
「んな顔してる詩織を、送り出せると思ってる?」
「……………………」
「また、余計なこと考えてたんだろう?」
慧に腕を掴まれて、さっきの部屋に逆戻り。
今は一人になって、こんな嫌な自分を祓いたいのに。
「俺は医者だ」
「…………うん」
「詩織の変化に気がつくのは、医者だからだと思う」
慧は頭をかきながら、私をベッドの端に座らせ、自分もその横にくる。
「俺の性格上、女の変化とか無頓着に近いだろうし」
私の髪を見つめると、髪をすくい上げて微笑む。
「髪…染めたな」
「気づいてたの?」
「まぁな、気づかなきゃ詩織怒るだろう?」

