出た。
慧の『オマエ』
慧が焦った時とか、キャラが危うくなった時に使うんだよね。
言い方キツくすれば、私が引くとでも思ってるんだろう。
「慧ぃ~」
「な、なんだよ」
「寂しかったんだよね?」
私ね、今凄く嬉しいんだよ。
慧と同じ気持ちだったことが、こんなに嬉しいなんて………。
離れてた一年は、私だけが寂しいのかと思ってたんだよ?
慧は仕事ばっかで、何にも思って無いし、私のことすら考えてないんじゃないかって。
「酔いはもういいのかよ……」
「ごまかした!」
「まだ酔ってんのか?」
だって、ごまかしたのは本当でしょう?
そんな目で睨まれたって一ミリも怖く無いもんね。
慧の一年の気持ちを知れて、本当に良かった。
私のことを考えてくれていたし、思ってくれていた。
ごまかしたって無駄。
慧の考えていることは、五年目に入ると分かっちゃうよ!!
「酔ってるな…顔真っ赤っかだぞ、オマエ」
慧はそう言うと、私を抱き上げた。

