携帯を開いて受信ボックスを見ても、
『間宮Mamiya慧』のファイルには無い。
むしろ、連絡が途絶える前からメールを言うほどしてないのだ。
だからメールしてても、『あと五分で着く』とかの現状報告ばっか。
私も慧も、あまりメールを好まない人間ではあったし、慧なんか手書きのほうがイイって言ってるのに…………。
そんな慧が、私にメールですか???
「毎日のようにしてんのに、一日も返してこない………………
何考えてやがる」
あの間宮慧が、毎日私にメールをしていた?
この一年の間…毎日?
普通なら嬉しいハズなのに、なんか素直に喜べない私。
メールの本文を見てないからだけかも知れないけれど。
「ほら、見てみろ。
俺の柿園Kakizono詩織の送信ファイル」
慧に携帯を渡され、画面に触れる。
未だに“スマホ”じゃない私は、小さな操作にもひと苦労だ。
「嘘…………」
嘘だよ、こんなの。
慧が送るハズが無いよ。

