暁にあえて良かったよ。




家出したクソ親父のおかげだから…





ほんの少しだけ感謝してあげるよ。





ほんの少しだけね。




それから離れたあたし達は隣に座ってサボリ。




今までよりずっと近い隣。






「なぁ、コタとか父さん達にはしばらく黙っとかね?」

「なんで?」

「もう少しだけ邪魔されたくねぇだろ?言ったらうるせぇから。」

「うーん…確かに。」





黙ってるのは申し訳ないけど。





ちょっとの間だけ。






「告白なんて初めてした。」

「だろうね。あたしもだけど。」

「捺亜の初めては全部俺のものか。悪くはねぇな。」

「なんでそこは照れないの…。」

「は?」





この人恥ずかしいの基準おかしい…!!




その後の授業からお互い戻った。





そして、下校はまた一緒。




いつもより嬉しくて楽しい。





こんな恋する乙女なこと思うなんて思わなかったよ。