*暁




「俺は我ながら世話やきだなと思う。」

「それは知ってるけど。」

「次は暁なんだよ。いや、むしろ暁がカギなんだよ。」

「意味わかんね。寝ていい?」

「今授業中だけどな。」

「お前だって自由だろ。」






自習の時間、わざわざ俺の席の近くに来て訳わかんないこと言ってるコタ。





ちなみに、この学校は進学校ではないけど荒れてもない。





ふつう。






「なぁ、暁。」

「なに。」

「もし今、知らない男が捺亜ちゃんを持って行ったらどう思う?」

「誘拐だと思う。」

「そうじゃなくて。」

「はぁ?もういい、おやすみ。」

「おい、暁ー!」





結局すぐ爆睡。



つぎに起きたのはだいぶ後だった。