ラブ☆ライフ

リビングに戻ろうとしたらまたチャイムが鳴った。





ほんとに誰とも話したくないんだって…!!








「なんですか。」

「捺亜ちゃん。祐介に頼むって言われたんだ。心配で1人じゃ置いとけない。」

「大丈夫です。お金は毎月送るらしいし。…どこで稼ぐのか知りたいけど。」

「だけど…」

「じゃあどうするんですか。真嶋さんがここに泊まるとか?真嶋さんだって家族いますよね?あたしなら大丈夫です。こんな言い方しか出来なくてごめんなさい。」

「待って!捺亜ちゃんさえよければ、祐介が戻ってくるまで俺の家に住まないか?」







なにを言い出すかと思ったら…。






この人が良い人なのはわかった。






嘘なんかついてないと思う。








「…大丈夫です。…あたしは…この家で親父を待ちます。だって…捨てられたって!あたしにはっ、親父しかいないんですよ…!」







だめっ…。





人前で泣くなんてイヤだ。







「捺亜ちゃん…。祐介は捨てたんじゃないと思う。あいつはいい加減だけど、捺亜ちゃんのことはほんとに大事にしてた。」

「…いいですよ、気休めなんか。」

「そんな祐介の大事な娘だから、1人にするのは心配だ。」

「あたしそんな図々しいこと出来ません。」






頑なにこの家から離れようとしないあたし。





どうしてかは自分でもわからない。





頑固な性格が裏目にでる瞬間。