「捺亜、今から帰るって。」

「ご飯食べたって?」

「食べてないって。」

「了解。」





母さんは捺亜といるのが楽しいらしい。





俺と扱いが違いすぎる。





「おい、暁。」

「なに。」

「捺亜ちゃんのこと、ちゃんと支えてやれよ?」

「わかってるけど。」

「祐介の手がかりはいまだにないし。俺でも見つけられないって…なにしてんだか。」

「日本出たんじゃねぇの?」

「いや、それはないと思う。」





捺亜の親父もすげぇな。





つーか、まじで何してんだろう…。






「まぁ、とにかく。今は落ち着いてるけどこれからはわかんねぇし。」

「あぁ。」

「お前が泣かせたら俺と聖子で殴りまくるけど。」

「それもわかってる…。」

「暁、頼んだぞ。」





そんなことわかってる。





俺はそれが特別なことだと思ってないけど。





好きな女支えんのは当然じゃねぇの?





…って、俺が言うかって感じだけど。





「暁も落ち着いてくれて安心したわー。これでもあたし心配してたし。」

「俺の話はいいから。」

「しかも相手捺亜ちゃんだし!」





どんだけ捺亜お気に入りだよ…。






「あとな、暁。」

「今度はなに。」

「避妊はちゃんとな?俺らだからこそ、強く言うんだぞ。」

「…うるせぇ。」

「お前なぁ!」





それはまだかなり遠い話だと思う。





捺亜と一緒にゆっくり進もうと思ってるし。




てゆーか、今は一緒にいれば満足だし。