*暁




「あぁ、暁。おはよう。いや、おそよう。」

「休みなんだからいいだろ。」

「あんたはサラリーマンか。」

「捺亜は?」

「出かけたけど。」

「ふーん。」




体育祭の次の日は土曜だから休み。




起きたら昼だった。





「心配じゃないのー?」

「どうせ実家だろ。」

「あら、大正解。」




捺亜の行く場所なんて多くないし。




親父はリビングで昼寝してるし…。





「今日親父休みなんだな。」

「そうみたい。最近裏のほうが忙しかったみたいだから。」





…は?




裏?




今裏って言った?




このおっさん、ホントはなにしてんだ…?





なんとなく、スルー。





「ふぁー…。腹減った…。」

「起きたの?」

「飯。」

「は?あたし家政婦じゃないんだけど。」

「腹が減ったんですが、もし食事の用意ができてるならもらってもいいですか?」

「なにそれー。今出すから待ってて。」






俺がよく自由って言われるのは母さんのせいかもしれない。