ラブ☆ライフ

「暁がそんな顔してたら不気味。」

「どんな顔だよ。」





虎太郎くんに言えて嬉しかったのかな。





ガキだからね、暁は。





「コタにも言ったことだし。手。」

「手?」

「ん。」




暁はあたしの手を握って歩き出した。




胸が苦しいんですけど…。





「ねー、暁。」

「なに。」

「…なんでもないよ。」

「あっそ。」





嬉しくてにやけそうなんて死んでも言わない。




だからこっちみないでよ?





いつもよりはやく着いたように感じる真嶋家。





「ただいま。」

「ただいまです。」

「おかえりー。2人ともさっさとリビングに来い。」

「「はい…?」」





なんだろ…。




あたし悪いことしたかなぁ…。






暁と顔を見合わせてリビングに入る。





「さっき虎太郎から連絡きたの。」

「コタ?」

「あんた達…つき合ってるんだって!?」

「そうだね。」

「そうだね。って!なんで言わないの。」

「母さんに言うとめんどくさいから。」





わぁ、ほんとに答えてる。




てゆうか、虎太郎くんもわざわざ電話しなくても…。




虎太郎くんらしいけど。





「捺亜ちゃん。」

「はいっ。」

「あたしは大歓迎だけど、暁でいいの?」

「息子の彼女にそれ言うか?」

「はい。暁で大丈夫です。」

「普通、暁がいいです、とか言うんじゃないの?」

「うるさいな。好きだから暁でいいってことだし。」

「おまっ…。」

「なに?」




なんで暁顔隠してんの?




聖子さんニヤニヤしてるし。