*捺亜





如月捺亜、16歳。





まさかこんな日が来るなんて夢にも思わなかった。






親父が…家出しました。






いつも通り家に帰ると、テーブルの上に一枚の紙。








その紙には




『ちょっと家出してくる。
心配すんな、借金とかじゃないから。
あ、お金はないけど。
ちょっと会社でいろいろあって、逃げてくる。じゃ!
PS.そこに社長行ったらごめんな~』





って書いてあった。





間違いなく親父の字。




っていうか、なにやらかしたんだよ。






っていうか、金は?





っていうか、あたしどうすんの?





あーーーーパニック!!









玄関を出て周りを見ても誰もいない。






車はなくなってた。






親父の部屋はほとんどそのまんまだけど、物は減ってる気がする。






ちょっと待ってよ…。





ありえないから!!