ガラッ




教室のドアが開いて、誰かが入ってきた。




足音で分かる。





「紘、遅かったなぁ」





山本 雅也が言う前に、紘だって分かってしまう自分が怖い。





ストーカーかよ!!





でも、それくらいあたしにとって紘の存在は大きすぎる。




あぁ~、また昨日のこと思い出しちゃった。





紘のばかやろう。





紘はと言うと、山本 雅也と仲良く話し込んでるし。





あたしがこんな思いしてるのに、ムカツク。