「美那。ちょっと来なさい。」

父がわたしを呼ぶ。
「はい。お父様。」

父は、驚くべきことをいった。




「立花グループの御曹司、
立花光輝(たちばな こうき)君と結婚しなさい。」


「!?」

「まだある。
とにかく、落ち着いて。」


父は、異常なまでに驚くわたしを見て、ゆっくりいった。



「好きな人がいるんだろう?」


わたしは頷く。

「結婚が嫌なら、その人と一緒に光輝君を
諦めさせてきなさい。
そうすれば、わたしはなにもいわないよ。美那。」

「分かりました。」