はぁー。。。






「ほら!由梨帰るよ?そんなとこで寝てていいの?」


ななに体を揺さぶられて仕方なく
起きる。

「あと、10分。。。だ…けぇ……。」
疲れたよ。



私達はSHRを終えて間もない教室にいた。


今日は授業に集中しすぎたみたいで
疲れてしまった。


寝たい。



うぅ。。。


帰る気力さえも湧いてこない。


「今日は塾なんぢゃないの?」




はっ!






今日は週に2回の小さな幸せが私に訪れる日なんだ。



忘れてた!


こんな大事な日を忘れるなんてね。

ななの言葉を聞いてすぐに上体を
机から離して目を覚ました。


「そうだ!なにやってんのなな、早く行くよ」



「おまえだろ!」






そうでした。


走って行く私を追いかけるなな。


なんで
走ってんだろ。



きっと体が勝手に動くの。






彼に会いたいの。

会えるかどうかもわかんないけどね。 









ななとは塾が違うため


途中で別れる。




「ぢゃね!なな、ありがとー」



「いいって。それより今日も会えたらいいね!
 ばいちゃ!!」




うん!



会えたらいいな。


受験生の秋だから
学校から直で塾へ向かう。




ドキドキしちゃう。





まだ

会ってないのにね。







塾に着き自分の教室へ向かった。



まだ、着てないのかな。



教室までのいろんな部屋を覗いても
彼の姿はなかった……





どんっ!!







「あっ…ご、ごめん。」



この声。。。







もしかして…。