チャリパイ・スピンオフ~テロリスト羽毛田尊南~


「よ~し、見てろよ。
いつまでもやられっぱなしでいると思うなよ♪」


きっと、あの女が持っている四角い箱が爆弾を操作するリモコンに違いない。
そう確信したアニキは、懐から銃を取り出すと、銃身をセイに合わせて狙いをさだめた。


……………グラッ…


……グラッ…グラッ……


「おいっ!揺れがひどくて狙いが定まらね~だろっ!」


「そんな事言ったって、仕方ないですよ…アニキ……」


右へ左へ激しく揺れる車の中では、セイを狙撃するのは難しい。


「クソッ!何か他に武器はねぇのか……おっ♪これがあった♪」


アニキが車の中で見つけた物……


それは、いつか役に立つ時があるだろうと、どこぞの工事現場からくすねて来た“ダイナマイト”であった。